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【ネタバレ注意!】中華武侠モノのテレビドラマのあらすじ・感想・覚書など

神雕侠侶 〜天翔ける愛〜 のこと ②

神雕侠侶 〜天翔ける愛〜」見終わりました。

いやあ、もうこれはほとんど同人誌的感覚のドラマですね(笑)

金庸、特に「神雕侠侶」のファンが同人的ドラマを作りました、ってか。

テーマは「師弟愛」(笑)

そう思って見れば、結構楽しく見れる気がします。
ただ、これをプロがやって全世界に配信するのはどうなんだろうなぁ・・・という気もしますが。

私はもう笑って見ていたけど、コアなファンは怒るかも。

とくに小龍女ファンは・・・ねぇ。

 

とにかくサイドストーリー的にはさまれる回想シーン、キャラクターたちのラブロマンスや愛憎劇はほとんどがありえね~内容ですね。

このサイドストーリー的回想シーンがあるために、興が削がれるというか、またかよ~って気分にさせられてしまいます。

これさえなければ、ほぼ原作どおりなんですが・・・。

ネタとして楽しむしかないですね(笑)

そもそもあの時代、男女の結婚はほとんど親が決めていたんじゃないのかなぁ。

武林でも、名のある家柄や武門の男女は、親とか師匠とかが決めていたんじゃないかと思うのだけど。どうなんでしょ。

 

洪七公、王重陽は①に書いたので省略。

黄薬師は馮蘅(黄蓉の母親)をとても愛していたはずなので、梅超風ってのはないと思う。馮蘅とのロマンスならまだよかったのにねえ。

 

公孫止と裘千尺の話もありえねー、でしょ。

この二人は最初から愛なんてなかったと思う。

どっちもウラでそこそこヤバいことしてた連中だから、仲間同士で結束を固めるための政略結婚ってカンジじゃないのかな。

はっきりいってこの二人のことなんか掘り下げる必要ないですね。

 

独孤求敗もあれだけの人が、間諜やハニトラに気づかないワケないじゃん、って思う。
安っぽいメロドラマ作るんじゃねーよ、ってカンジ。

于正作品って、ハニトラ、愛憎劇、好きですよね・・・(笑)

 

周伯通と瑛姑、段智興については話が微妙にちがっているようだし。

 

歐陽鋒が欧陽克の実の父親で、欧陽克は義理の姉との隠し子だって話は確かにあったと思うけど、あんな昼メロみたいな話はあわない気がするな。

 

 

それにしても、最後の最後に金輪法王に全部もっていかれましたね(笑)

途中から、え、まさか、まさか、金輪法王✕郭襄?・・・と思っていたら・・・
うわ、キターーーーーー!(笑)

でも、このドラマのテーマ「師弟愛」←ちがうって(笑)は、この二人の話が一番おもしろかったな(笑)

もちろんこれも、ありえねー、なんだけど、ここまでくると笑っちゃうというか、同人的ネタとしてはこれが一番ウケました(笑)

炎の中で合掌して微笑む金輪法王をを見て「愛というものを知って、悔い改めたのね」とか思ってしまいました(笑) 蒙古軍としてそれでいいのか・・・とも思うケド。

本来ならクライマックスのハラハラドキドキ、シリアスの場面でこれやってよかったのかね?(笑)

このドラマでは歐陽鋒も金輪法王もなんだかかわいくなっちゃいましたね(笑)

 

 

以下はドラマというよりは、原作の「神雕侠侶」についての感想・・・かな。

神雕侠侶」って、表向きは「楊過と小龍女のラブストーリー」ですが、それを通して人を愛するとはどういうことか、を伝えているのだと思います。

また、人を信じることや過去を悔い改めることの大切さや難しさ、復讐などに執着することの空しさや愚かさ・・・なども伝えているように私は思います。

楊過の対極が李莫愁なんでしょうね。

 

それにしても、郭靖、やっぱりホントにいいヤツだなぁ。

黄蓉は何度も楊過を疑うんだけど、郭靖は少しも疑わない。

「射鵰英雄伝」でも「郭靖は嘘つかない」って言われていたけど、嘘はつかない、人を疑わない・・・先住民族のような純朴さを持っていますね。

黄蓉はある意味普通なんだよね。

よほど信頼していなければ、普通はあのくらい人を疑うでしょう。

 

そういう郭靖だったからこそ、親の仇だと思っても、楊過は郭靖を殺すことができなかった。

楊過のことを少しも疑わず、心から暖かく接してくれた郭靖がいたからこそ、楊過は父・楊康の過ちに気づいて改めることができたし、復讐の空しさを知り、許すことの大切さを知り、報仇をやめ、片腕を切り落とされた恨みさえも許せるほど成長したのでしょう。

郭靖は金庸の小説の中でも、とても好きなキャラクターなんだけど、このドラマや95年版の「神雕侠侶」を見て、あらためて郭靖が好きになりました(^^)

そして、私の脳内変換では、大人になった郭靖=鄭国林の郭靖になってしまいました(笑)

中盤の襄陽の戦いの郭靖のカッコイイこと!

そして、やさしいこと!

やっぱり郭靖いいなぁ、と思った「神雕侠侶」の感想でした(笑)